11月に受けたマンション管理士試験。
このマンション管理士試験の各予備校による合格ラインの予想が出そろいました。
今回は、LEC、TAC、フォーサイトを含め、主要な予備校のほとんどが「38点±1点」の合格点を予想しています。
今日はその合格点予想について思うところを書いてみます。
なお、私の点数は疑義問題の扱い次第で39~42点になる可能性があります。
ちなみに私の身内や友人に資格予備校関係者はいません。以下の内容は予備校関係者でも何でもない一個人の想像です。
資格予備校の発行する模擬試験を受けた程度の、受験生当事者の立場で書いています。
個人的な合格ラインの感触は39~40点
マンション管理士試験の合格点は35~38点の範囲に納まることが多く、昨年の合格ラインは38点でした。
そして、今年の試験の出題内容は、昨年よりも全体的に易化したとの評判です。
今までこういった不動産関連の50点満点の試験は、「合格ラインを38点以下にする」という不文律があったようにも思えるのですが、昨年の賃貸不動産経営管理士試験の合格ラインは40点になりました。
それを踏まえると、今年のマンション管理士試験の合格ラインは40点までは上昇する可能性は十分ありそうに見えます。
私自身も、39点であって欲しいけど40点になりそうだと思っています。
ですが、LEC、TACといった大手予備校の予想合格ラインは、示し合わせたかのように38点前後です。
本当に38点になればありがたいですが、そのようなことがあるのでしょうか。
なぜ各予備校が38点に抑えているのか、今日はそのあたりを考えてみました。
「示し合わせた」可能性は低い
さて、各予備校が示し合わせたかのように38点前後にしていますが、裏で示し合わせていた可能性を考えてみます。
TAC, LECは他の予備校よりも遅れて合格ラインを発表していますが、他の予備校の発表に点数を揃えたという可能性です。
個人的に、その可能性は低いように思います。
試験の解答の割れ問がそのまま放置されているのがその理由です。
予備校の発表が間違っていた場合に信用が低下することもあるでしょうけど、解答の誤りと合格ラインの誤りとどちらのダメージが大きいかを考えると、解答の誤りだと思います。
合格ラインは主催者側の意向により左右されても仕方のないところですが、解答は一意に定まるのがあるべき姿です(まあ実際にはどうしても曖昧な部分が出てきて、それが没問や割れ問に繋がっているわけですが)。
もし裏で示し合わせるなら、先に割れ問をなんとかするべきでしょう。
結果が発表されたときに、予備校の発表した割れ問の正誤が誤っていて、たまたま合格ラインが当たっていたとしても、その合格ラインは誤った解答に基づいて推定した点数になりますから、合格点の推定の精度が良かったとは言い難いことになってしまいます。
また、予想点数が外れた場合のデメリットを考えてみると……
合格推定点を40点と発表して実際には38点だったとしても、「不合格だと思った人が合格した」というケースが出てくるだけですから、その予備校にそれほどダメージがあるとも思えません。38点と発表して実際は40点となり「合格したと思っていた人が不合格になった」ほうがダメージがありそうに思えます。
ですので、現時点で点数を低めに発表するほうがリスクは高いように思います。
それでも38点にしたということは、そういった駆け引き無しに、各予備校がそれぞれ独自に推定して38点前後の可能性が高いと判断したのだと思います。
平均点と合格ラインの差
大手予備校には受験生が答案を登録できるシステムがあり、その採点結果も合格ライン推測に使われているはずです。
TACの場合、登録された答案の採点結果の平均点プラス4点あたりの点数が実際の合格ラインになる場合が多いようです。
例えば去年の平均点は34点だった様子ですが、実際の合格ラインは38点でした。
そして、今年の平均点は、なんと37点近くになっているそうです。
単純に計算すると37+4で、41点が合格ラインとも考えられそうです。
しかし、平均点が上昇した場合に、それと同じ点数だけ合格ラインが必ず上昇するわけではありません。
例えば、平均点が47点だったとしても、合格ラインが51点になることは絶対にあり得ません。
合格ラインが50点ということも絶対ないとは言えませんが考えにくく、せいぜい48点か49点でしょう。
まあ、そこまで簡単な出題だと色々と問題が発生しそうですが……
ともかく、平均点が高くなればなるほど、基本的には平均点と合格ラインとの差は圧縮されるはずです。平均点と満点との差が小さくなるため、推定に使用するであろう分散や標準偏差の値も通常は小さくなると思われます。
それが今回どの程度圧縮されるのかは、実際のデータを見ないとわかりませんが……
今回も、全体的な難易度が易化していたとしても、個々の問題で難しい問題はいくつもあったと思います。過去問で対応できる問題が増えたことにより中位~下位層の点数が伸びやすくなっていたとしても、上位層がそれと同じように点数が伸びるとは限りません。
40点付近になると、基準を1点上げるにも相当なパワーが必要になりそうなことが想像できます。
TACの平均点が37点だったとして、合格ラインが38点か39点という可能性も十分あると思います。
結論は来年
1社だけでは信憑性が薄いかもしれませんが、各予備校がことごとくそのような予想をしているということは、今回は合格ラインが40点以上になるほどの易化ではなかった可能性が高そうです。
とはいえ、LECの得点分布図を見たところ、40点の人の割合もそこそこ多いので、本当にそうだろうかと疑問ではありますが……
いずれにせよ、来年の合格発表日になってみないと正解はわかりません。
ただ、それでお金を稼いでいる予備校講師陣が経験に基づいて予想をしているわけで、私のような素人の言葉よりはずっと信頼性が高いと思っています。
今日は以上となります。ここまでお読み下さりありがとうございました。
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