最近、以下のyahoo記事を見かけました。
今日はこの記事で紹介されている天文宇宙検定1級について語ってみようと思います。
この記事によると天文宇宙検定1級は、資格マニアとして有名な鈴木秀明さんが過去に受けた全資格・検定の中でも難易度が「5本の指に入る」と語るほどの超難関資格です。
先週の個人的難易度に天文宇宙検定1級は入ってなかったね?
はい。あれは私が合格した一覧ですので、受けてすらいない天文宇宙検定1級については難易度を書くことはできません。
とはいえ、「超難関」以上に入ることは間違いないでしょう。
マークシートの試験のようですが、それでも?
はい。マークシートの社労士試験も超難関としていますし、天文宇宙検定1級もそれと同程度の難易度があっても不思議ではないです。
とはいえ、記事には「司法試験」より難しいかもしれない、とあり、さすがにそれは言い過ぎのような気もしますが……
司法試験は、その試験に向けて毎日勉強を行って、日々の生活で司法試験の勉強を最優先にしてきた人たちが受けるような試験です。
天文宇宙検定は基本的には趣味の試験ですので、天文の専門家が受けることもあるかもしれませんが、多くの受験者は天文以外の職業に就きながら趣味や自己研鑽の一環として受ける場合が多いと思いますし、司法試験ほど集中的に勉強している人は少数派だろうと思います。
仮に天文宇宙検定1級の受験者が、司法試験の受験者層と同程度に天文宇宙の勉強に集中したとすれば、もう少し合格率は上がるのではと思います。
まあそれでも、実際の合格率を見る限りでは、少なくとも社労士試験と同等程度の難易度はあると思います。数検1級より難しい可能性もあるでしょう。
合格率0%の試験
第15回の天文宇宙検定1級の合格率は0%だったそうです。
0%!? 誰も合格しなかったってこと?
はい。1級合格者が1人も出なかったそうです。
これまでも天文宇宙検定1級の合格率は1桁が普通で、1%を切ったこともありました。
さすがに0%は初めてのことだったようですが……
受験人数がある程度多い試験で合格者が1人も出ないというのは、検定としての難易度が適切かどうか疑問が出るところです。
そういった場合、合格ラインを下げて上位層を合格として扱う試験もあると思いますが、天文宇宙検定1級はそれもせず、合格者なしという措置を取りました。、
また、公式ページの講評を見る限り、問題の難易度が不適切だとは書かれておらず、もともと1級の合格者数は少ないので起こりうる結果、とのことです。
つまり、1級の試験の難易度を下げるつもりはない様子です(少なくとも表向きは)。
検定の権威を保つには良いことかもしれません。
まあ、現実的には、合格率が極端に低い状況が続けば受験者数の減少は避けられないでしょうから、多少の難易度緩和はあるような気もします。もっとも、新たな2級合格者で「勢いに乗って1級も」という人も多少はいるはずですし、難しいからこそ挑戦し甲斐があるという層もいるでしょうから、受験者減少はそこまで心配するほどでもないのかもしれません。
私個人は、しばらくは電験二種がありますし、電験が一段落した後には統計検定や気象予報士試験のほうが優先度は高くなるでしょうから、仮にこの天文宇宙検定1級に挑戦するとしてもしばらく先の話になると思います。
さすがにこの難易度の試験を他の試験と並行して受けようとは思えません。
天文宇宙検定の難易度について
「偏差値」と称する数値などを使って色々な分野の資格・検定の難易度を比較するサイトがよくありますが、私はそういったサイトで試しに探してみるのがこの「天文宇宙検定1級」です(昔はよく「旅行地理検定1級」も探していたのですが、こちらの試験は制度が変わって1級が無くなりました)。
天文宇宙検定1級は、理工系大学で学ぶような出題内容で、合格率が極めて低いわけですが、この試験がどの程度の難易度で評価されているかを見て、難易度評価の信頼性を判断しているわけです。
気象予報士・中小企業診断士・行政書士といった難関資格に合格されている資格マニアの鈴木秀明さんにとって5本の指に入る難易度の試験ですから、そういった難関資格と同等なレベルの位置にあって欲しいところですが、民間資格であるためか、高い評価になっているサイトはあまり見たことありません。
漢検や数検の1級は割と高い評価が多いんですけどね。知名度の差でしょうか。
内容をあまりよく知らないとしても「大学理工学レベル」「合格率の低さ」という概要からすれば、「お役立ち度」ならともかく「難易度」は数検1級と同程度くらいには評価して欲しいものですけどね。
かくいう私も天文宇宙検定1級は試験自体受けたことがないため難易度の評価はできないのですが、天文宇宙検定2級、それから名前が良く似た「星空宇宙天文検定」(星検)は1級・2級を取っていますので、そのあたりの難易度は語ることが出来ます。
私の感覚では、天文宇宙検定2級と星検2級が同程度、星検1級は2級とあまり大きな差はなく、天文宇宙検定1級はそれらよりも圧倒的に難しい、という印象です。
ただ、事実としては、天文宇宙検定2級にはギリギリ合格、星検2級には合格点から多少余裕がありましたので、2級どうしを比べても天文宇宙検定のほうが難しいかもしれない、とも思ってます。
まあ、天文宇宙検定がマークシート式、星検は記述式ですので、出題形式も考慮に入れて「2級は互角」としても良いかなとも思ってます。
公式の問題集はどちらの試験にもありますが、さらに天文宇宙検定2級には評判の良い公式テキストもありますので、勉強のしやすさという点では天文宇宙検定2級のほうが星検よりもやや上かもしれません。
1級に関しては私はまだ語れるポジションにないので何とも言えませんが。
今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。