一アマの試験も一段落して、いよいよ今日から電験三種の試験勉強シリーズが始まります。
上記の記事内で決定した通り、これから電験三種の過去問を解いていきたいと思います。
4月の段階では、ひとまずある程度の公式を頭に入れるため、簡単な計算で解けそうな問題を中心に選んでみようと思います。
まずは機械の変圧器の問題から始めてみます。
なお、問題文については、一般財団法人電気技術者試験センターの以下のサイトで公開されている文章を引用します。
問題
【問題】令和4年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問8
問8 単相変圧器がある。定格二次電圧 200 V において,二次電流が 250 A のときの全損失が 1 525 W であり,同様に二次電圧 200 V において,二次電流が 150 A のときの全損失が 1 125 W であった。この変圧器の無負荷損の値[W]として,最も近いものを(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 400 (2) 525 (3) 576 (4) 900 (5) 1 000
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https://www.shiken.or.jp/answer/index_list.php?exam_type=30
検討
ではさっそく、解けそうですかね?
全損失とか無負荷損という言葉があまりわかってないけど、電流と電力の関係が二つあるよね。そこから推測できるかな?
- 250 A のときの全損失が 1 525 W
- 150 A のときの全損失が 1 125 W
もしこれが直線的な関係なら、0Aの時に525Wになりそうだけど……
もし今が試験直前ならそういう解き方でもやむを得ないでしょうけど、まだ時間はあるのでゆっくり理解していきましょうね。
しなのの考えも割といい線行ってるのですが、電流と電力は「直線的な関係」では無いです。
\(P=I^2 r \) ですからね。
あ、そうだった! 見慣れない言葉が多くて惑わされた!
解答
変圧器の損失には無負荷損と負荷損があります。おおざっぱに言って無負荷損は鉄損、負荷損は銅損に対応していますので、変圧器の巻き線に対応しているのは負荷損のほうになります。
電流が流れると\(I^{2} r \) だけ電力を消費しますが、それは負荷損のほうに該当します。
なので、例えば無負荷損を\(P_{i} \)、負荷損の抵抗部分をrとすると、この問題は以下の連立方程式になります。
$$P_{i} + (250)^{2} r = 1525$$
$$P_{i} + (150)^{2} r = 1125$$
これを解くと、\(r=0.01 \)となり、\(P_{i} =900 \)となります。
- 解答:4
あれ? 意外と簡単?
最初は簡単な問題から始めて徐々にレベルアップしていこうという狙いです。
今日のところは欲張らずに1問解けたということで終わりにしておきましょう。
今日は以上となります。ここまでお読み下さりありがとうございました。
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