引き続き、アニメ「リコリス・リコイル」を見た感想です。
- 「リコリス・リコイル」公式サイト
なお、アニメ感想のページは、記事の性質上、ネタバレ的な要素を含みます。
未視聴のかたはご注意下さい。
ストーリー
アニメの内容をここで書くと著作権法に抵触する可能性があるため、以下の公式サイトから引用します。
千束の人工心臓が狙われた。バッテリーの充電ができなくなったことで、千束は余命を宣告される。替えのない人工心臓の手がかりを追うクルミは、ミカに当時のことを尋ねる。一方、DAは大規模な真島の討伐作戦を控え、千束を本部へと呼び出すのだった。
©Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11
https://lycoris-recoil.com/story/?id=ep09
感想
話が大きく動き、千束の過去が明かされた回です。
先週のラストの姫蒲の行動は、やはり千束の人工心臓に危害を加えようとしていた様子。
場所が近かったのか、たきなは徒歩で駆けつけましたが、やはり間に合いませんでした。
もっとも、クルミも言っていた通り、姫蒲が千束を始末したかったのならもっと色々方法はあったはず。あえて人工心臓の充電を止めたいう行為にはどんな意味があったのかはまだ謎のままです。
あるいは、千束だけでなくたきなを動かしたいという意図もあるのかもしれません。
たきなが到着して、千束の傍にいた人物を千束の敵だと認識するなり発砲する、その瞬時の判断力は素晴らしいです。
もし千束の傍にいた人が普通の医者だったらどうするのか、と少し思いましたが、もし仮に真剣な手術の類ならさすがに連絡が入るだろうし、手伝う人もいない状態で一人で施術することもないはず。まあこの状況では敵とみなして問題はなさそうです。
そして、山岸先生により、たきなだけでなく視聴者に対しても重大な事実が宣言されました。
千束の余命は、あと2ヶ月ほど、とのこと。
たきなは強くショックを受けましたが、このたきなの気持ちにはすごく共感します。
ただ、あからさまにショックだという感情を見せたのはたきな一人でした。
クルミは普段から感情が表に出ることが少ないのでわかりませんが、他の関係者はどうも千束の余命が短いことを予期していた様子。まあたきなよりも先に余命の話を聞いていた可能性もゼロでは無いですが、あの状況でたきなだけが離れて山岸先生が他の皆に先に話すということも考え難いです。
どうやら、もともと千束は先が長くなかったとのことでした。
20歳くらいまでしか生きられなかったのなら、本来はあと数年。
千束本人をはじめ、周囲の人たちが余命宣告をあっさり受け入れたのは、もともと先が短かった期間が予定より短くなっただけ、ということでしょうか。
そもそも千束には先天性の心臓の病気があったそうで、もっと幼い頃に死ぬはずだったのを人工心臓によって救われたそうで。
それを思えば、ここまで生きられただけでもありがたい、ということかもしれません。
前回、千束の心臓の件と千束の能力とのつながりが謎でしたが、どうやら銃弾を避ける千束の才能は生まれながらのものだったようです。
人工心臓があるから能力が生まれたというわけではなく、千束の才能が先にあって、その才能を世に活用する条件のもとで人工心臓を埋め込んだとのこと。
ただ、千束の才能を役立たせようと考えたシンジの意図は、千束には誤った形で伝わることになってしまいました。
シンジとミカも千束が誤解したことには気付いていたと思いますが、シンジは千束と会話したのが手術前でしたから、もし真意を伝えていたら千束が手術を断る可能性もあったでしょうし、ミカも千束の純粋さを目の前にして言えなかったのでしょう。
もちろん、ここで誤解したからこそ今の千束の魅力があるわけで、形はどうあれ生きながらえることができたなら、たとえ恩人を敵に回すことがあっても、千束は千束として生きていって欲しいですが……
楠木司令が千束をDAに戻そうとしますが千束は相手にせず、「たきなを戻すなら考えてもいい」と取引じみたことを言います。
たきなに辞令が届いたのは、フキ達のいう通り真島対策もあるでしょうけど、その千束の意見も汲んだものであることは間違いないでしょう。
たきながDAに戻ってから楠木司令が千束をあらためて勧誘するかどうかはわかりませんが、真島が気にしているのは千束でしょうから、千束は否応なしに戦いに巻き込まれそうです。
さて、第3話のエピソードからすると、フキとサクラが、今回のたきなの復帰をかなり好意的に見ていたのは意外な気もしました。
とはいえ、わだかまりも無さそうに言葉をかける様子は爽やかで良かったです。
また、昔のフキが千束の体調を心配する場面もありました。この作品の序盤ではフキは憎まれ口も多くて嫌な性格のキャラのようにも見えましたが、やはり千束たちと手を組むと頼もしそうですし、今後ともに戦って欲しいものです。
さて、千束を救う方法は現状は無さそうに見えますが、今後たきなが真島と接触する方向で手がかりを探る流れになるようです。
少しでも可能性があるなら、というたきなの気持ちはよくわかります。
今話の後半のたきなの言動から、「千束を何としても救いたい」という、たきなの決意が伝わってきます。
そして、たきなの計画した千束とのデート。
綺麗というか美しいというか儚いというか切ないというか。
楽しい雰囲気なのに涙が出そうな気持ちでした。
もともと千束は、自分自身が先が長くないことを知っているからこそ毎日の日々を思い切り楽しもう、という思想があったようです。
たきなとしては、この日のデートで千束と遊べるのは最後かもしれない、という意識はあったでしょうけど、「千束を何としても救う」という決意もあったと思います。
21時に雪が降る計画をたてていたたきなは微笑ましくも、運命の理不尽さを語る言葉には切なくもなりましたが、最後の雪のシーンはやはりぐっときました。二人の姿がすごく綺麗でした。
次回からたきなを全力で応援したい、と、心から感じました。
次回の展開予想
さて、次回以降はたきな視点で対真島へとつながっていくのかと思いますが、真島側はよしさんを人質に取ったようです。
ちょっと現段階では千束生還ルートが見いだせないのですが、まずは「生還の可能性がある」という状況になるための何か鍵のようなものが見つかって、それに向かう感じでしょうか。
とはいえ、仮にアラン機関が実は巨悪で千束を救うためにはアラン機関を壊滅させる必要があるというような展開になったと仮定しても、ここから「アラン機関を倒す」などという展開は、話数からして厳しいかと。
もちろん千束生還の道は無くて千束が最後の活躍を見せて終わる展開の可能性もあると思いますが、この作品では千束をマスコット的に前面に出している以上、最後はハッピーエンドで終わる展開だと信じたいです。リコリスリコイルの続編の期待もあるだろうし、キャラクターグッズの売れ行きも大幅に変わるのでは?
私だって、千束グッズの売れ行きによって千束の運命が変わるのであれば普通に投資しますよ。
まあ、そんなわけはなく、あらすじはあらかじめ決められているでしょうけど。
今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。
たきなちゃんのデートコース楽しそうだったね! 行ってみたいな!
この作品は「押上」付近の風景が多いですから、セイさんの気が向いたら行く可能性も普通にありそうですね。