セイさんはダブル管理士になられたのですよね?
いや、なってないですよ。
ダブル管理士って、記事のタイトルからするとマンション管理士試験とエネルギー管理士試験に合格したことを指しているのだとは思いますが、エネルギー管理士になるには試験の合格のほかに実務経験が必要です。
私には実務経験が無いので、エネルギー管理士の資格を取得することは出来ないです。
試験に合格したのに資格を取るつもりはないってこと?
はい。電気関係とは全然関係ない業種ですし。
転職して実務経験を積む、とかしないの?
いえ、そんなこと全然考えてませんよ。
私の場合、試験に合格する目標は立てても、資格そのものを取得できるかについては正直なところあまりこだわりはないです。
合格することが目的ですか……
それはつまり、全てのウマ娘が持っているという「勝ちたい」という本能ですね。
いやいや、私はウマ娘では無いので、ウマ娘の本能は関係ないと思います。
別にウマ娘でなくても、「勝ちたい」という意欲を持っている人は普通にたくさんいると思いますよ。
ともあれ、資格マニアであれば、文系ならば宅建試験、理系ならば電験三種が一つの登竜門になると思います。
マンション管理士試験はその宅建試験よりも一段難しく、エネルギー管理士(電気)試験は電験2.5種と呼ばれるくらいで電験三種よりも難しいとされていますので、これら二つの管理士試験は文理それぞれの資格マニアにとって良い目標になるポジションの試験だと思われます。
今日は、この二つの試験の難易度を比較してみたいと思います。
なお、私はエネルギー管理士試験の電気分野を受けていますが、熱分野の受験経験はありません。
なので熱分野との比較はできません。
一般的に熱分野のほうが電気分野よりも易しいとされていますが、自分で試験を受けていない以上無責任なことは言えませんので、この記事でのエネルギー管理士試験は「電気分野」の話のみとさせて下さい。
試験問題の難易度(レベル)の比較
まずは、試験の問題の難しさを比較してみます。
分野が違うので比較は難しいのですが……
文系の人がエネルギー管理士試験(電気分野)を受ける場合と、理系の人がマンション管理士試験を受ける場合とで比較するなら、問題文の内容は、ほぼ間違いなくエネルギー管理士試験のほうが難しく感じると思います。
エネルギー管理士試験は高校物理の内容は前提としていますし、大学で習うような微分・積分計算も必要になったりします。
文系の人はそういう前提知識をあまり持っていない場合が多いですから、エネルギー管理士試験を狙うにはそのあたりの知識を習得する必要が出てくるでしょう。
理系でエネルギー管理士試験を受ける場合でも、高校物理を習っていれば楽勝かというと、決してそんなことはないです。
電気関係の専門分野は高校で学ぶ程度の交流の知識では太刀打ちできないでしょうし、電気化学や熱分野も必要になってきます。ラプラス変換あたりは完全に大学中級以降の範囲になってくるでしょう。
一方のマンション管理士試験は、民法や区分所有法などの法律の知識が必要にはなります。とはいえ、法律の内容については中学の公民、高校の政治経済で多少学ぶことはあるかもしれませんが、文系と理系でそこまで差がつくような話ではありません。
大学で法律を学んだ人は多少は有利でしょうけど、マンション管理士試験の内容は理系だからといってそれほど不利になる内容では無いと思います。理系で建築系の知識がある人にとってはむしろ有利になりそうな内容もありそうです。
マンション管理士試験は合格率が低くて難しい試験ですが、細かい内容をきちんと覚える必要があるのが大変というだけで、内容そのものは宅建試験とそこまでレベルの差があるとは思いません。特に、民法の範囲に限るなら宅建試験のほうがマンション管理士試験よりも難しい印象を受けました。
ということで、分野が違うものを無理矢理比較してしまいますが、試験内容の難易度はエネルギー管理士試験のほうが難しいと思います。
試験の合格しやすさの比較
続いて、試験への合格しやすさについてを比較してみます。
試験問題の問題文で言っている内容はエネルギー管理士試験のほうが難しかったわけですが、合格しやすさが上なのはどちらでしょうか。
これは先ほどの話とは全く逆で、圧倒的にエネルギー管理士試験のほうが易しいと思います。
これは合格率からも明らかで、マンション管理士試験の合格率は高くても10%程度なのに対して、エネルギー管理士試験(電気)はずっと20%~30%前後をキープしています。
マンション管理士試験のほうは、試験の内容はエネルギー管理士試験ほど難しくないとしても、問題全体の8割程度は正解しないと合格できません。合格ラインは年によって変わりますが、50点中40点という年もありましたので、8割の得点を取らないと安心できないでしょう。
知らない問題も当然出題されますので、点数の取れる問題での凡ミスが許されない厳しい試験です。
一方のエネルギー管理士試験は、合格ラインは6割の得点率になります。
合格ラインが6割の試験ですので、多少苦手な分野があっても、得意分野でカバーすることが出来ます。
ただ、数値で答えさせる問題もあり、そこはエネルギー管理士試験の難しい面ではあるのですが、選択肢があって記号で答える問題については圧倒的にエネルギー管理士試験のほうが解きやすいと言えます。
マンション管理士試験の選択肢が四者択一なのに対して、エネルギー管理士試験は選択肢が3択の問題もありますし、選択肢が多くても問題文をよく読むと実質的に2択や3択になってしまう問題も結構あります。
エネルギー管理士試験で問題全体の5割程度しか解けなかったとしても、残りが2択や3択の問題であれば、合格ラインの6割以上の得点を取れている可能性は十分あります。
また、エネルギー管理士試験の問題の一部は誘導が親切という特徴もあります。一見知らない知識を問われているように見えても、問題文に沿って式変形するだけで答えられる問題もあります。
また、エネルギー管理士試験には科目合格制度もあり、最初の年に合格できなかったとしても、不合格だった科目のみを翌年以降に受けて合格することも可能です。
この科目合格制度も含めて考えると、問題の内容はエネルギー管理士試験のほうが難しいとはいえ、合格しやすさでは圧倒的にエネルギー管理士試験のほうが上といえます。
まとめると、
- 試験問題の難易度は、マンション管理士試験のほうが易しく、エネルギー管理士試験のほうが難しい
- 試験への合格しやすさは、エネルギー管理士試験のほうが易しく、マンション管理士試験のほうが難しい
ということになります。
ビル管理士
管理士の試験には他に「ビル管理士」と呼ばれるものがあります。
ビル管理士の正式名称は、建築物環境衛生管理技術者だそうです。
エネルギー管理士、ビル管理士、電験三種の三つの資格は、「ビルメン三種の神器」と呼ばれるそうです。
三種の神器! かっこいいね!
かっこいいですよね。それだけ難しいのでしょう。
狙わないのですか? ビル管理士を取得すれば達成できますよね。
はい、狙いません。
ビル管理士を受けるには2年以上の実務経験が必要ですからね。
先ほどのエネルギー管理士試験とは違い、こちらは試験を受けること自体に実務経験が必要になります。
合格すればトリプル管理士だったのに。残念だね!
いえいえ、ダブル管理士でもないのにトリプル管理士になれるわけもないですし、そもそも受けられない物に興味は無いです。
受験可能な物の中にも挑戦したい資格・検定はまだまだたくさん残っているわけですからね。
今日は以上となります。ここまでお読み下さりありがとうございました。