引き続き、アニメ「リコリス・リコイル」を見た感想です。
- 「リコリス・リコイル」公式サイト
なお、アニメ感想のページは、記事の性質上、ネタバレ的な要素を含みます。
未視聴のかたはご注意下さい。
ストーリー
アニメの内容をここで書くと著作権法に抵触する可能性があるため、以下の公式サイトから引用します。
千束はミズキやクルミが自分のことに囚われないよう、喫茶リコリコの閉店を切り出す。その頃、DAに戻ったたきなは千束の命を救うため、真島を足掛かりに吉松を追おうとしていた。ついに真島の依頼者を捕らえ、アジトに潜入するが……?!
©Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11
https://lycoris-recoil.com/story/?id=ep10
感想
ついに真島対DAリコリスの決戦開始です。
たきなを除いた喫茶リコリコ組は、閉店して解散という流れになりましたが、やはり千束は否応なく決戦に巻き込まれていきました。
シンジ達を人質に取った真島たち。
シンジと姫蒲の行動の真意はまだ不明瞭な点があります。
テロリストである真島が悪なのは間違いないでしょうから、本来はシンジ側の反撃を望むべきところなのでしょうが……
千束が道を違えた、真島は優秀なアランチルドレン、というシンジの言葉からすると、やはりアラン機関が巨悪であるように感じてしまいます。
まあ、シンジの言葉は額面通りには受け取れないでしょうけど、前回現実に千束の人工心臓に致命的なダメージを与えた直後の二人なので、正直今は応援する気持ちになれず、真島たちに縛られたままの二人にもあまり同情心が沸きませんでした。
まあ仮にアランが本当に巨悪であっても、真島を応援することも無いと思いますが……
喫茶リコリコ組では、まずはミズキとクルミ。
千束の運命を受け入れるのかとも思いましたが、実際には千束には内緒で千束の生存ルートを探っていたようで、とても心強かったです。
ストーリー上では低い可能性とされていても、「その可能性がある」という描写があるだけでもかなり希望が持てます。
千束に見つかった時、えろい、男、とかいう言葉でごまかそうとしていたのが面白かったです。千束に画面を見られてしまっていましたが、画面を隠せていたらごまかしきれたでしょうか? まあミズキだけならともかく、クルミの行動としては不自然でしょうね。
さて、リコリコの閉店を言い出した千束。
喫茶リコリコの店長はミカで、千束は看板娘とはいえ単なる店員の立場ですから、千束に喫茶リコリコを閉店させる権限など無いはず。
余命が短いなら後任を探して引き継ぐのが本来の筋だとは思いますが、まあ事情が事情だからか千束の言い分が通ってしまいました。
ミズキとクルミは千束生存ルートを探る道を絶たれ、ストーリーの流れから外されたかに見えますが……
さすがにこの二人がこれで物語から退場するはずは無いと思います。
タクシーでのクルミの、千束の意志だから仕方ないからたきなに託す趣旨の言葉は、ミスリードのような気がします。
重要な場面で二人の再登場を期待したいです。
さて、DAに戻ったたきな。
たきならしい活躍はかっこ良かったですし、スカッとする一面もありますが、やはり個人の力には限界があるでしょうか。
とはいえ、たきなも千束と並ぶ主人公ですし、終盤たきなにも重要な場面が待っていることは疑いありません。
エリカが、たきなのことをチラチラと気にしているようで可愛くて良かったです。
ただ、エリカは作品中での扱いがフキやサクラよりも劣っているので、終盤「たきなに救われた命なのでたきなを救うために差し出す」というような展開になりそうなのが心配なところ。比較的好感度が高いキャラなので生き残って欲しいですが……
楠木司令と真島との論戦は、なかなか聞きごたえありました。
リコリスの意義を語る楠木司令と、民衆への蔑みの様子が見える真島。
まあ、真島の言葉にも一理あるようにも聞こえてしまいます。
楠木司令だからこそあれだけ言い返せましたが、一介のリコリスなら言いくるめられてしまいそうです。
楠木司令に錦木千束を使うよう命令したのは政府でしょうか。
楠木司令も、自由きままな千束との板挟みになって、ちょっと気の毒ではあります。
それにしても、千束の存在がそこまで重要だったとは。
まあ、電波塔事件を何事もなかったかのように済ませることができたわけですし、確かに貴重な存在ではあるんですが、千束がそれだけの重要人物なら、人工心臓の件も何とかならないものかなとも思ってしまいます。
さて、延空木完成セレモニーでは、大沼都知事が登場。
名前からして小池都知事がモデルになっていることは間違いなく、私個人は特に都知事ファンというわけでもないのですが、現実の人物がモデルになっているとちょっと応援したくなります。
民衆を前にカウントダウンをするという、なかなかかっこいい役回りだったと思います。
そして、千束サイド。
ミカと千束の語らいがありました。
ミカは千束にとって、先生でもあり、お父さんのような存在でもありました。
笑顔の千束について、やや無理をしていたことをミカが見抜いたのはさすがです。
まあ、クルミたちも「千束の意志」とは言いつつ、感づいていたとは思いますが。
千束の晴れ着姿、すごく綺麗でした。
もっとも、そもそも千束は20歳まで生きられるかすらわからなかったわけで、あの着物はもともといつ着る予定だったのか気になるところ。
ですが、晴れ着に喜ぶ千束の笑顔は千束らしくて良かったですし、ミカも娘の可愛い姿を見ることができて良かったと思います。
よしさんへの好意的な気持ちを語る千束に対して、ミカが泣きながら千束に本音をぶちまける場面。
熱くて良かったです。
千束も、ミカの言葉が真実らしいことは理解したでしょう。
とはいえ、幼いころから信じていた「救世主」のよしさんへの見方が急に変わるわけです。
心がついていっているかどうか気になるところですが……
それでも、ミカにお礼を言うシーンは千束らしくて良かったです。
まあ、ミカのおかげで今の千束があるのは事実ですし、今の千束だからこそあれだけの魅力があるわけで……
そして、千束とミカがシンジ救出に向かうことになりますが、二人とも、シンジを救いたい感情は理屈では無いのだと思います。
シンジの真の目的はどうあれ、千束にとっての「命の恩人」であることは事実。
まあ、真島側が悪であるのは確かだとしても、シンジが善というわけでもないのがもやもやする場面ですが、どうなるか。
次回の展開予想
千束とミカがよしさんを救う行動は成功すると思います。
楽に成功はしないでしょうけど、あの二人が捕まって監禁される場面も思い浮かびませんし、よしさんが今殺されることもないでしょう。
あるいは離れたと思ったクルミたちの助力があるかもしれませんし、リコリコファンの警官やその他の方々の助力があるかもしれません。
そして、千束の問いかけによしさんが嘘を答える理由はありませんから、よしさんに確認して、千束が本当に自分の立場を理解することになるのかと。
千束にはあまり時間が残されていませんから、よしさんの助言もあって千束もその後にDAに助力する流れでしょうか。
そこで、千束が殺しをするかどうかの決断に迫られる、と。
例えば、真島を殺す決断に至るかどうかが焦点になる感じかと思います。
延空木のほうは、千束が加勢するまでは持ちこたえると思います。
結局のところテロが成功するかどうか。
これは、成功・失敗、どちらの可能性もありそうな気がします。
本音を言うと、テロの成否よりも、千束がこの先生き残れるかのほうがずっと気になります。
この作品では当初から電波塔が折れてますし、もう一本折れても……というわけではありませんが。
ともかく千束が生き残ることが出来るのなら生き残って欲しいです。
このことについては、たきなも、そしてミズキやクルミも同じ気持ちではないでしょうか。
今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。
千束ちゃんの晴れ着姿、可愛かったね!
疑似的とはいえ、親子の愛情に溢れた良い場面でしたね。