引き続き、アニメ「リコリス・リコイル」を見た感想です。
- 「リコリス・リコイル」公式サイト
なお、アニメ感想のページは、記事の性質上、ネタバレ的な要素を含みます。
未視聴のかたはご注意下さい。
ストーリー
アニメの内容をここで書くと著作権法に抵触する可能性があるため、以下の公式サイトから引用します。
旧電波塔で真島との戦いに苦戦を強いられる千束だったが、間一髪のところでたきなが駆けつける。一方、真島の策略により存在が世間に明かされてしまったリコリスたち。本部では楠木の指揮権が剝奪され、延空木にいるフキたちリコリスを処分するという決断が下されていて……？！
©Spider Lily／アニプレックス・ABCアニメーション・BS11
https://lycoris-recoil.com/story/?id=ep12
感想
やはりこのアニメの主役らしく、良くも悪くも千束らしさが発揮された回でした。
最初の真島との闘いは見事でした。
千束は聴力の良さを逆手に取った様子で反撃し、たきなが真島の両手を拘束します。
前回楠木司令がリコリス達に指示していた通り、ここで情けをかけることなく殺していれば……という感じもありますが、まあでも、真島は裏の情報についての重要参考人になるでしょうから千束でなくても「生け捕り」という判断はあると思います。
そして、シンジと話をする千束。
シンジ本人の言葉で、千束は事実を思い知らされました。
この時は、たきなの言動が本当に頼もしかった感があります。
吉松氏が真島と共謀して千束を誘い込んだのが事実かどうか読み取れませんでしたが、たきなが言うのだからそれが真実のように感じました。
今回のシンジの行動については、たきなの言った「狂ってる」という言葉がしっくりきました。
千束ですら感情に動かされている中、なんとしても千束を救おうとするパートナーの存在は、見ていて心強いです。
追い詰められて、ついに実弾を発砲する千束。
辛そうな千束を見るとシンジが憎らしくなります。
シンジや姫蒲の行動に共感はできませんが、逆にこのような場面でさえ殺しをできない千束も極端過ぎる感もあり……
たきなの言動は「千束の人工心臓」という一点しか見えずに熱くなり過ぎている感がありましたが、とはいえ千束の命を考えると、ここはたきなに一番共感できる場面でした。
けれども、やはり千束にはシンジを殺すことはできません。わかってはいましたが……
そして、千束がシンジの人工心臓を奪って生きるというのは、千束の性格からして考え辛いのも確かです。
あるとすれば、シンジが心臓以外の理由で助からないことが確定して、あらためて千束に託した場合くらいでしょう。
もっとも、シンジの胸に傷があったとはいえ、シンジも人工心臓だという話は正直なところ信じがたいです。
誰かがシンジに人工心臓を埋め込む判断をしたということになりますし、千束の手術をしたのはシンジだったと思いますし……
シンジ自身が人工心臓ならミカがそれを知らなかったはずもなく、あのクルミがその情報を見逃すかどうか。
仮に本当だとしたら、残り1回で千束生存ルートに進むのも難しい気がします。
実は人工心臓はもう１個あった、というのも安直な気がしますし、ここからシンジの物を奪う展開になるとも思えませんが……
さて、楠木司令からミカを通じての千束への依頼がありました。
前回楠木司令は二人に連絡がつかず諦めたのかと思いましたが、今回連絡を取ろうと思い立ったのは何か確信があってのことでしょうか。
クルミが暗躍していましたので、たきなが抜けたDA側にクルミのほうから何かサインを送った可能性もあるでしょう。
まあ、楠木司令が諦めきれずにダメ元で再度電話した可能性もありますが……
これだけ大きなニュースになっている状況であれば、ミカたちの状況も刻々と変わっていくでしょうし、連絡がとれるようになった可能性も十分あると踏んだのかもしれません。
楠木司令の助手がなかなかいい味を出していました。
「司令のトイレは長いんです」と明言する姿はユーモラスでしたが、リコリスのピンチを救おうとしている楠木司令に助力する姿、良かったです。
そして、「ウォールナットに任せろ」のクルミが頼もし過ぎて……
クルミが2話で仲間になり、きっと終盤で活躍するとは思ってましたが、ここ数話の活躍は本当に頼りになります。
そして、フキをはじめとするリコリス側。
独断で動くことを決断したフキ。
フキもファーストリコリスで一流ですから、状況と上層部の命令から、何か感じることがあったのでしょう。
楠木司令の思いが以心伝心で伝わったかのようで、フキも頼もしかったです。
ここでフキ・サクラとエリカ・ヒバナたちとで行動を分けますが、エリカがフキたちと合流します。
このエリカの行動は死亡フラグに見えてしまいました。
私にとって、エリカはこの作品中でも千束に次いで気になっているキャラですが、それだけに最後まで生き残れるかがすごく心配です。
今回は生き延びましたが、残り１回、しっかり生き延びて欲しいです。
さて、エリカに続き、いい場面でフキたちに加勢した千束。
やはりその強さは圧倒的で爽快感があります。
USBメモリを挿そうとする場面はちょっともどかしかったですね。みんなで探している姿はちょっと可愛らしかったですが。
まあ、重要なことだけに、つい慌ててしまうというのはありがちですが、もたもたしている間に追手に見つからないか、冷や冷やでした。
USBが刺さってからのクルミの言動は、ユニークな感もありましたが頼もしく爽快でした。
放送をクルミがを奪い返してからの、今までの緊迫感とすごく落差のある演歌と映像は、何というのか、ある意味クルミらしい感じもして気が抜けました。
クルミのことをフキが感づいてましたが、まあ重大な秘密の割には今さら感というか、フキも味方的なポジションなのでまあいいかという感じです。
楠木司令には黙っていてとのことですが、さすがに楠木司令も感づくでしょう。
さて、エリカとたきな、それにサクラの会話がやや意味深に感じました。
エリカがDAに残っているのはたきなが追い出されたため、という話です。
「たきながDAから追い出される行動をしたからエリカの命が救われた」ということを表しているのかと思いましたが、会話の雰囲気から、どうも違うニュアンスを含んでいるようにも見えました。
例えば、エリカはもともとクビになって追い出される予定だったけど、たきなが追い出されたためにポジションの関係で残れることになった、というような。
考え過ぎかもしれませんが、もし第一話のエピソード以外のニュアンスが含まれていたのなら、次話で明かされるのでしょうか。
あるいは、第一話で「敵に捕まったのが追い出されるに値する失敗」ということでしょうかね。
フキが待機命令を破ったから喫茶リコリコ送りになるという冗談はちょっと楽しかったですが、千束の制服を使えばいい、のシーンは切なくなりました。
そして、たきなからもらった思い入れのあるキーホルダーがついた、千束のカバン。
千束がはしゃいで飛び出していって真島と再び対峙しました。
この時の場面の展開が早く、たきなたちはどうなったのかがよくわかりません。
エアバッグみたいなもので皆無事だったとは思いますが、千束と切り離された様子。どうなるか。
次回の展開予想
全13回とするなら、次回が最終回です。
特に重要だと思われる点は、主に3点。
千束と真島の決着、リコリスの今後、そして千束の命です。
千束と真島の決着については、まあ、ロボ太がつかまった以上、千束と真島の対決に余計な邪魔は入らなそうでそすし、あるいはたきな達が千束の助太刀に来るかもしれませんが、最終決戦で千束が負けることはさすがに無いでしょう。
もっとも、相手が真島といえども千束が相手を殺すという展開にはならないと思いますが、たきなが「千束の敵は私が千束に代わって殺す」というのはありそうです。
あるいはよしさん達がまた登場して真島側に加勢するかもですが……
その場合、千束の故意でないにしろよしさんが倒れて人工心臓を千束が受け継ぐ展開もあるかもしれません。
リコリスは、どうなんでしょうね。この日のいざこざは、ウォールナットの放送で全部無かったことにするのか。
街中で銃の発砲は起きているのですから、そちらも何とかしなくてはならないと思いますが。
リコリスが壊滅することは無いでしょうけど、傷跡は残ったままになりそうです。
さて問題の、千束生存ルート。
残り１回ということは、まさかの「余命はあと２ヵ月も無いけど楽しく生きるよ」というエンドもあり得るでしょうか。
余命が１年以上あるならまだしも、1ヵ月ではハッピーエンドとは言い辛いし、千束グッズの売れ行きに陰りが生じるでしょうから、これで終わりは無いと思うんですけどね。
あるいは、姫蒲が実は特殊な能力を持っていて、実は千束たちの味方で人工心臓を復活させる術も持っていた、という超展開もあったりするでしょうか。
今回のたきなに攻撃する様子からして、姫蒲が実は味方だったという可能性は薄そうですが、千束を助ける能力を持っている可能性はありそうです。
今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。
クルミちゃんの作った映像、リスは可愛いけど、セリフが棒読み過ぎるよー！
やや古い型のボイスロイドかもしれませんね。あの緊急時にあれだけの映像を準備した技術だけでも賞賛に値すると思いますよ。
