インターネットの発達で、最近は外国語のサイトも簡単に見ることができます。
また、国際化が進むにつれ、外国人と出会う機会も増えてきています。
また、以前は中学生以上が学ぶ教科だった英語も、2010年頃からは小学校でも学ぶようになりました。
このように、ますます英語力を求められる社会。
英語の基本は何と言っても「単語」です。
英検、TOEICなど、英語力を測定する検定には色々な種類があります。
その中でも、純粋に「単語力」を測定する検定が、「英単語検定」(単検)です。
単検とは、日本英会話協会が主催している、単語力を測定する検定試験です。
5級から1級まであります。5級は中学生レベル、1級は語彙数12000語で、英検1級に匹敵するレベルです。
今日は、この単検1級に合格するための勉強方法を紹介します。
ちなみに私の語彙力は、TOEICどころか、英検準1級や2級すら持っていない実力でした。
でも、「英単語検定(単検)1級の合格」に絞って勉強することにより、この英単語検定(単検)1級に合格することができました。
単検1級合格までの手順
単検1級合格までの手順は、次の通りです。
- 出題範囲を理解する
- 教材を手に入れる
- 出題範囲の単語をひたすら繰り返して覚えこむ
- 過去問を使って自分の実力を測る
既に英検1級以上の実力がある人は、この手順を踏まなくても合格できるかもしれません。
そうでなければ一歩一歩進んでいきましょう。
出題範囲を理解する
英単語検定1級がSLV10~12から出題されているのは、日本英会話協会は公言していませんが、周知の事実です。
公式サイトに掲載されていた1級の合格率は20%台となっていましたが、2021年6月に実施された単検1級試験の合格発表を見る限り、推定合格率は60~62%と、爆上げになっています。
新型コロナの影響で合格に自信ない人が自粛した、という理由もあるかもしれませんが、それよりも、出題範囲が知れ渡ったために対策を立ててチャレンジした人が増えたという面が大きいと思います。
もちろん、協会が出題範囲が「SLV10~12」だと公言しているわけではありません。
なので、今後出題範囲が変更になる可能性も無くはありません。
けれども、検定の性質を考えれば、その可能性は低いでしょう。
出題範囲を変えると、より難しい単語が出題されることになり、試験の難易度が上がります。
社労士試験や宅建試験などの資格試験では、合格者数をある程度は制限する必要がありますから、受験者の対応力が上がったらその分、問題の難易度も上がることはあります。
しかし、検定試験では、試験の質を担保するためには、難易度を一定に保つことが重要です。
難易度が一定という前提の下で、学習者の英単語力が全体的に上がって合格率が上がることは、検定試験側の理念としても、むしろ望むところだと思います。
ということで、単検の出題範囲は、今後も今のまま変わらない可能性が高いと見ています。
教材を手に入れる
さて、出題範囲がわかったら、その範囲の単語の一覧を手に入れなくてはなりません。
一番簡単な方法は、「究極の英単語SVL Vol.4 超上級の3000語」という本を購入することです。
あくまでも本は購入せず節約したい場合、もしかしたらweb上にSVLごとの単語の一覧を誰かがまとめている可能性もあるので探してみましょう。
頑張れば英単語一覧を作ることが出来るかもしれません。
ただ、3000語もあるので、作成するのもかなり大変です。
どこかで操作を誤って間違った一覧表を作ってしまう危険性もあります。
労力やリスクを考えると、素直に本を購入したほうが安全だと思います。
単語と和訳のセットをひたすら暗記
出題範囲を把握したら、ひたすら暗記です。
まずは、単語1個について和訳1個を暗記して下さい。
もちろん、単語1個につき和訳2個以上あって、本番でマイナーな意味のほうが出題されることもあります。
でも、合格ラインに達するだけならば、代表的な意味を知っていれば大丈夫です。
100題出題されますので、80点に達するには、20個も間違えられます。
この20個という個数は結構大きいです。
暗記の方法は色々あります。自分に向いている方法を選んでみて下さい。
私が推奨する方法をいくつか方法を書いてみます。ご自分の環境で可能なものがあれば実施してみて下さい。
「究極の英単語SVL Vol.4 超上級の3000語」の本の高速での通読を繰り返す
「繰り返し読み」は暗記の一つの方法として知られています。
今回の場合、ストーリーも何もない単語集ですから、7回読みでは全然足りないでしょう。
何十回何百回と繰り返せるよう頑張って下さい。途中で止まらず高速で繰り返すのがポイントです。
Ankiというツールを使う
Ankiという暗記ツールが有名です。色々な人が使い方を説明してますので検索して探してみて下さい。
https://ei-raku.com/2018/05/learning-eijiro-anki/
私は使ってなかったのでメリットを説明することは出来ないのですが、各サイトを見る限り「すごく良さそうだ」ということは感じています。
耳から覚える
究極の英単語SVL Vol.4には別売CDもあるそうで、そちらを利用するのも良いかもしれません。
空き時間に繰り返し聴ける環境であれば、何十回何百回と聞けば自然に頭に残ってきます。
読む方法だけで頑張るよりも推奨できます。
なお、私はボイスロイド(京町セイカ)を使って英単語と和訳を読んでもらってました。
日本語のボイスロイドですが、英単語もローマ字読みで読んでくれます。
ただ、英語の発音とは異なりますので、純粋に英語力をつけたい人への推奨はできません。
あくまでも「単検」に向けた「暗記」のためと割り切って考えて下さい。
また、時々読めない単語があり、例えば「wry」はアルファベット読みになってしまいますが、そこはご愛敬です。
パズル的に解く
もし単語と和訳とのセットをExcelで一覧表にすることが出来たら、パズルのように解く方法もあります。
- 10個くらいの「単語と和訳」のセットを用意する
- 和訳の順序をランダムに並べ替える
- あらためて、単語それぞれの意味を、ランダムな和訳の中から選んでいく
という方法です。
問題形式なら、「和訳を隠して英単語から和訳を答える」のほうが暗記としては効果的です。
とはいえ、「ほとんどの単語を知らない状態」だと、わからないものが大多数ですので、挫折する可能性が高いです。
試験本番も選択肢があるのですから、正しい和訳を選んでいく方法のほうが抵抗感少なく進められると思います。
ただ、この方法は、「Excelの一覧表がある」ということが前提なので、準備が面倒なのが最大の難点ですが……
単語テストのサイトの問題をひたすら解く
SVL10~12の語彙の問題が出題される単語テストのサイトを探して、ひたすら問題を解いてみて下さい。
↑こちらのサイトはSVLごとの問題が解けるサイトです。私も使っていました。
このサイトを使う場合、SVLのレベルが2階級ずつになっているので、単検1級を目指すなら「SVLレベル 9_10」と「SVL レベル11_12」の問題をひたすら繰り返しましょう。
たまに同じ問題が連続して出題されることがありますがご愛敬。細かいことは気にせず、該当レベルのほとんど全部の問題が正解できるようになるまで繰り返せば合格が見えてきます。
「繰り返す」と簡単に言っていますが、繰り返すことが難しいことは重々承知してます。
ただ、知識力が問われる試験は、繰り返しによる暗記が出来ないと突破できません。
暗記のコツについては、記事をあらためていつか書きたいと思います。
他にも、「○個の単語を〇ヶ月で暗記する方法」など、ネットで検索すれば色々と出てきます。
自分のあった方法を探してみて下さい。
ただし、書いて覚えることは推奨しません。
対象は3000語です。個数が多すぎます。
それに、この試験の形式は4肢択一で、細かいスペルの差異を判断することまでは要求されません。
英英の形式に慣れる
ある程度覚えたら、英英の問題形式に慣れておくことも必要になります。
「英単語検定単検1級公式問題集」を見て解いてみるのが良いと思います。
出題範囲の単語の意味を片っ端から順に英英辞典で調べるのも良いかもしれませんが……全部調べるのはちょっと厳しいでしょう。
2番目以降の意味に手を出す
3000語を充分暗記できたと思ったら、2番目以降の意味に手を出しても良いと思います。
ただしそれは、1番目の意味を充分暗記できてからです。
「英単語検定単検1級公式問題集」を見て、出ている単語の多くについて、1番目の意味がすんなり思い浮かぶようになってからにしましょう。
2番目以降の意味をどこまで覚えるかですが、「英単語検定単検1級公式問題集」で出題されているもので充分だと思います。
それ以上は手が回らないし、英単語検定1級に受かるためであればオーバーワークでしょう。
余裕がなければ1番目の単語だけでも受かることは出来ると思います。
まとめ
単検1級合格には、以下のことを行いましょう。
- 出題範囲を理解する
- 教材を手に入れる
- 出題範囲の単語をひたすら繰り返して覚えこむ
- 過去問を使って自分の実力を測る
この「繰り返し覚えこむ」が大変な部分ですが、逆にいうと、覚えさえすれば受かる試験です。
出題レベルが変わることもおそらく無いでしょうし、行政書士試験のような考えさせる問題も、社労士試験の理不尽な選択式制度のような問題もありません。
素直な努力が報われる試験といえます。
ぜひ頑張って下さい。
みなさんの勉強のお役に立てますよう。
今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。