さて、さっそく統計検定の練習の勉強記事となります。
興味深い問題を中心にブログ用にアレンジした問題にします。
問題:
しなのさんは、ある可愛らしい女の子5人組のキャラクターが登場するソーシャルゲームにハマりました。
ある日、そのキャラクターの特別なカードのガチャが登場しました。
そのガチャは、「1回100円で、必ず5人のうち1人のカードが当たる」というシステムです。
しなのさんは、ぜひ5人のキャラクターのカードを全員分揃えようと思い、ガチャにチャレンジしました。
5人分のカードが全部揃うまでに払う金額の期待値は、何円でしょう?
ただし、カードが当たる確率はどのキャラクターも\(\frac{1}{5}\)とし、過去にどのカードが当たっていてもその確率は変わらないものとします。
女の子5人組かー。このブログの「アニメ感想」コーナーのけいおんもごちうさも女の子5人組が中心だから、それをイメージしてるのかな?
いえ、昔から有名な某セーラー戦士も主役クラスは5人でしたし、某プリキュアシリーズも5人だった覚えがあります。この問題の情報では判断できないのでは?
5人分なら、運が良ければ500円で全部揃うね!
とはいえ、もし運が悪ければいつまで経っても最後の1枚が出ないという可能性もありますよね。
次の1枚が出るまでの期待値=幾何分布
1枚目から5枚目まで、順に何回で出るかを考えてみましょう。
まだ1枚も持っていない場合、最初の1回で1枚目が出ます。
なにか設定に誤りがない限り、これは100%確実です。
2枚目は何回で出るでしょうか。
\(\frac{4}{5}\)の確率で1回で出ますね。ただし、1枚目とかぶってしまう可能性も\(\frac{1}{5}\)あります。
運がものすごく悪いといつまでもかぶってしまう可能性はありますが、悪くてもまあせいぜい2~3回で出そうですよね。
「当たりを引くまでに外れる回数の分布」は、幾何分布と言われる分布になります。
証明は割愛しますが、幾何分布の期待値は、外れる確率を当たる確率で割れば出ます。
\(\frac{4}{5}\)で当たりを引く場合の外れる回数の期待値は、
\(\frac{1}{5}\div\frac{4}{5}=0.25\)回
になります。
0.25回外れた後に2枚目を引けるので、1枚目が当たった後で2枚目を引くまでの回数は1.25回です。
3枚目は、5分の3で引けて、5分の2で被ります。
3枚目が外れる回数の期待値は、
\(\frac{2}{5}\div\frac{3}{5}=0.66…\)回
ですので、2枚目が当たった後で3枚目を引くまでの回数は1.66…回です。
4枚目が外れる回数の期待値は、
\(\frac{3}{5}\div\frac{2}{5}=1.5\)回
ですので、3枚目が当たった後で4枚目を引くまでの回数は2.5回です。
5枚目が外れる回数の期待値は、
\(\frac{4}{5}\div\frac{1}{5}=4\)回
ですので、4枚目が当たった後で5枚目を引くまでの回数は5回です。
うーん、やっぱり最後の1枚はなかなか出てこないんだね。
さて、これで5枚揃いました。
5枚揃えるために必要な回数は、1枚目から5枚目までの回数を全部足せば良いのですから、
\(1+1.25+1.66…+2.5+5=11.4166……\)回
つまり、期待値は11.42回ということです。
1回100円でしたので、全員分揃うまでに払う金額の期待値は1142円です。
1100~1200円か。意外と安かったね!
安い……ですか?
まあ、この設定は各キャラの登場確率が20%という良心的な設定ですし、実際のガチャは5%や1%といった設定が普通なので、全部揃えようとすると金額が跳ね上がりますので気を付けて下さいね。
まとめ
ある確率で当たる現象で、当たりを引くまでの外れの回数は、幾何分布で表されます。
期待値は、外れの確率を当たりの確率で割れば出ます。
ちなみに、分散は当たりの2乗で割ります。
今日は以上となります。ここまでお読み下さりありがとうございました。
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