さて、今日7月15日は何の日でしょう。
労働一般の「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」と「障害者の雇用の促進等に関する法律」で出てくる状況報告の提出日ですね。
7月10日の時もそうでしたが、提出する側の利便の向上のためか、複数の提出物の締切日を合わせてます。今回の提出先はどちらも公共職業安定所長でしたね。
では問題。
問題: 障害者雇用状況報告は、労働者が何人以上を雇用する事業主に報告義務があるでしょう?
えーと、45.5人だっけ?
正解は、43.5人です。
あ! 緩和されてたの無くなったんだっけ!
記事の内容
この記事の内容
- 障害者雇用状況報告の復習
- 高年齢者雇用状況等報告の復習
想定する読者
- 1週間前の自分自身(社労士受験生)
- 私と同じような社労士受験生
障害者雇用状況報告
昨年までは一般事業主の障害者雇用率は2.2%でしたが、これは緩和の措置でした。2021年3月から緩和の措置は廃止され、2.3%になっています。
これにより、43.5人以上雇用する場合に雇用義務が発生することになります。
でも、43.5人以上って…… 要するに44人以上ってことじゃないの?
ここでの労働者の数の算定の時、短時間労働者は0.5人として計算します。なので0.5人という人数が発生することもあります。
障害者の人数算定の場合も、短時間労働者は半分になってますね。
ともあれ、雇用者数43.5人以上の事業主は、6月1日現在での雇用状況を、7月15日までに公共職業安定所長を経由して厚生労働大臣に報告する必要があります。
人数の報告だけであれば1箇月半もいらないと思うのですが、人数以外にも報告が必要な情報が色々あるんでしょうか。
高年齢者雇用状況等報告
高年齢者雇用状況等報告も、6月1日現在での雇用状況を、7月15日までに公共職業安定所長を経由して厚生労働大臣に報告する必要があります。
こちらには労働者数の規定はないようです。
ちなみに高年齢者雇用安定法といえば、新たに70歳までの就業確保措置の努力義務が加わりました。
これまでは、65歳までの雇用確保措置ということで、以下3つのいずれかの措置が義務付けられていましたね。
- 定年の65歳への引き上げ
- 65歳までの継続雇用制度の導入
- 定年制の廃止
今年度からは、70歳までの就労機会確保措置が努力義務となりました。
以下のいずれかの措置を講じるよう努める必要があります。
- 定年の70歳への引き上げ
- 70歳までの継続雇用制度の導入
- 定年制の廃止
- 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
- 70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
- 事業主が自ら実施する社会貢献事業
- 事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業
上の3つは今までの雇用確保措置が70歳になっただけですが、下の2つは雇用ではなく、創業支援等措置と言われています。
なお、70歳までの措置は「努力義務」なのでくれぐれも間違いないようにして下さい。
まとめ
7月15日までに提出が必要な報告として、毎年6月1日現在の高年齢者および障害者の雇用状況についての高年齢者雇用状況等報告および障害者雇用状況報告があります。
これに関連して、
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の緩和措置は無くなり、43.5人以上の労働者を雇用する事業主に提出義務が生じるようになった
- 70歳までの就労機会確保措置の努力義務が課されるようになった
ということも覚えておきましょう。
今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。
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