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8月1日が区切りの自動変更対象額・年齢階級別最大最小・スライド調整【独学での合格を目指す社労士試験勉強ブログ】

社労士試験

明日8月1日は労災のスライド調整に関係がある日ですね。

ではさっそく問題です。

問題: 労災の給付基礎日額に関係する次の値のうち、8月には行われないものはどれでしょう。

  • 休業給付基礎日額のスライド制の適用による日額の変更
  • 年齢階層別の最低・最高限度額の変更
  • 年金給付基礎日額のスライド制の適用による日額の変更
  • 一時金の給付基礎日額のスライド制の適用による日額の変更

あれ? 一つだけ「限度額の変更」が混じってるねー。でもそう思わせてといて違うってパターンだよね。
一時金とかかなー 一回だけだからスライドされそうにないし。

正解は「休業給付基礎日額のスライド制の適用による日額の変更」です。

えー 3番目のとほとんど同じに見えたけど、違うのー?

択一の過去問中心に勉強していると、意外と出題頻度が少なくて盲点になりやすい労災のスライド制。


「8月~7月」を1年の単位としている値が多く、それらは今日(7月31日)から明日(8月1日)の間で切り替わります。


せっかくなので、どんな値が切り替わるか復習しておきましょう。



記事の内容

この記事の内容

スライド制の分野で8月で変わる値について復習する。

想定する読者

  • 1週間前の自分自身(社労士受験生)
  • 私と同じような社労士受験生

3種類の給付

まず、ここの話は大きく分けて3種類の給付になります。

  • 休業(補償)給付
  • 年金たる保険給付
  • 一時金たる保険給付

労災の勉強が進んでいれば、傷病(補償)年金は年金だし、障害(補償)給付や遺族(補償)給付は年金と一時金どちらもあり得るなど、給付名からどの給付がどれに属するかは見当がつくと思います。

スライド制は、平均給与額が上がったり下がったりした場合に、その変化を給付基礎日額に反映する話です。


ただ、あまりにもスライドが大きい場合、「年齢階層別の最低・最高限度額」という限度額があり、そこまでしかスライドさせないという話もあります。

この話は、3種類の給付に同じように適用されるわけではありません

  • 給付をもらい始めていつから適用されるのか
  • 適用される条件

それぞれ種類によって異なり、その違いが論点として出題されます。しっかり区別できるようにしましょう。

スライド制の適用はいつからか

まず、いつからスライド制が適用されるか見てみましょう。

  • 休業(補償)給付 ⇒ 「100分の10」を超えて変動した翌々四半期
  • 年金たる保険給付 ⇒ 変動した年度の翌年度の8月
  • 一時金たる保険給付 ⇒ 年金と同じ(変動した年度の翌年度の8月)

このタイミングは、「3~4箇月くらい計算期間・準備期間がある」と覚えておきましょう。

休業(補償)給付の場合

前提として、休業(補償)給付は、計算の単位が四半期ごとになっています。


年金と比べて支給期間が短い可能性が高いので、区切りも短くしているということでしょうか。


ただ、変動が10%になるまではスライド制は発動しません。


四半期区切りなので、変動が少しでもあるたびに発動していたら毎回毎回事務も大変だということでしょう。

変動が10%を超えた場合、いよいよスライド制の発動です。


ただ、「4~6月に超えました ⇒ では7月から変わります」というようにすぐ変更を反映させるのは、ちょっと大変です。集計から反映まで全部自動化されていれば出来ないことは無いでしょうが、たぶんそうなってはいないでしょう。


なので、「翌四半期」は準備期間であけておいて、「翌々四半期」から反映されます。

年金・一時金の場合

年金・一時金は、少しでも変動があったらスライドが発動することになっています。


このルールだと、事実上毎年スライド発動することになるんでしょうね。


集計する対象が「年度」なので4月~3月です。


スライドが発動するのは8月なので、4箇月間猶予があります。


これだけあれば、変動があったら次の8月から反映させるのは十分可能そうです。

8月1日は夏休みの真っ最中だから、スライドプールに行って遊びたいねー

年齢階層別の最低・最高限度額の適用はあるか

スライド制といっても完全に、2倍になっても3倍になってもスライドが追従するわけではなく、年齢階層別の最低・最高限度額が存在します。この階層は5歳区切りになっています。

  • 休業(補償)給付 ⇒ 適用がある
  • 年金たる保険給付 ⇒ 適用がある
  • 一時金たる保険給付 ⇒ 適用がない

休業・年金には適用があるのに、一時金には適用がありません。


想像ですが、「一回払えば終わりな給付なので、スライドで計算した値を尊重しよう」という感じでしょうか?

なお、最低・最高限度額自体も8月1日~7月31日を区切りとして、毎年金額が変更されます


これは、「賃金構造基本統計調査」の、常用労働者の年齢階層ごとの現金給与額から算定されます。


さすがに、「スライド制で給付基礎日額が上がるはずだったのに最高限度額が大昔のデータだったので全然上がらなかった」という事態にはならないのでご心配なさらぬよう。

スライド制の平均給与額のもとになっている統計が「毎月勤労統計」なのに対して、年齢階層別の最低・最高限度額のもとになっている統計が「賃金構造基本統計調査」という点もかなり重要だと思います。

既受験者はご存知の通り、最近は統計名が非常に熱いのでしっかり覚えておきましょう。

まとめ

以下、しっかり頭に叩き込みましょう。

  • 休業(補償)給付 ⇒ スライド適用は「100分の10」を超えて変動した翌々四半期。年齢階層別の最低・最高限度額の適用はある
  • 年金たる保険給付 ⇒ スライド適用は変動した年度の翌年度の8月。年齢階層別の最低・最高限度額の適用はある
  • 一時金たる保険給付 ⇒ 年金と同じ(変動した年度の翌年度の8月)。年齢階層別の最低・最高限度額の適用は無い

今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。

免責事項 この記事の内容は個人が勉強のために調査した内容を記載したものであり、正確性を保証するものではありません。当記事の内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
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