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過労死等の労災補償状況について【独学での合格を目指す社労士試験勉強ブログ】

社労士試験

今日は、過労死等の労災補償状況です。

統計としてはマイナーだとは思いますが、労働を扱う社労士を目指すからには、現在の労災のおおよその件数は頭に入れておいたほうが良いでしょう。


ここで一通り目を通しておきましょう。


記事の内容

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過労死等の労災補償状況について復習する

想定する読者

  • 1週間前の自分自身(社労士受験生)
  • 私と同じような社労士受験生

例題

問題: 過労死等の労災補償状況によると、労災請求件数に対する支給決定件数の割合はどのくらい?

  • 約4分の1
  • 約2分の1
  • 約4分の3
  • 9割以上

うーん、労災として認められるのは大変だって聞いたことある気がするんだよね。4分の1かな。少なすぎるかもしれないけど……

正解は「約4分の1」です。

少ないね。なんか、正解しても素直に喜べないや……

以下、令和元年度「過労死等の労災補償状況」の結果から引用しています。

ちなみに令和元年はまだコロナの影響がない年ですね。

全体

まずは、令和元年度過労死等の労災補償状況で報告されている全体の件数です。

  • 請求件数は2,996件で、前年度比299件の増
  • 支給決定件数は725件で前年度比22件の増。うち死亡(自殺未遂を含む。)件数は前年度比16件増の174件

全体的に増加しています。ただ、労働条件が悪化したわけではなく、労災制度を積極的に利用するようになってきたためだと思いたいです。

なお、過労死等は大きく分けて脳・心臓疾患と、精神障害に分類されます。

脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況

脳・心臓疾患の労災補償状況の結果です。

  • 請求件数は936件で、前年度比59件の増
  • 支給決定件数は216件で前年度比22件の減となり、うち死亡件数は前年度比4件増の86件
  • 業種別では、請求件数・支給決定件数ともに「運輸業,郵便業」が多い。
  • 職種別では、請求件数・支給決定件数ともに「輸送・機械運転従事者」が多い。
  • 年齢別では、請求件数・支給決定件数ともに「50~59歳」が多い。
  • 時間外労働時間別支給決定件数は、「評価期間1か月」では「120時間以上~140時間未満」33件が最も多い。また、「評価期間2~6か月における1か月平均」では「80時間以上~100時間未満」73件が最も多い。

全体のおよそ3分の1がこちらになります。脳・心臓疾患は二次健康診断等給付のところでも出てきましたが、長時間の時間外労働や職場でのストレスが原因で発生することが多くなっています。

運輸・郵便業の人が多いということです。建設業ほど肉体労働ではない印象ですが、動き回る必要はありますし、顧客の都合に左右されることも多々あるでしょうから、時間外労働の増えやすそうな業種ではあります。

50代に件数が多いのも、まあそうだろうなという印象ですね。発生率であればもっと高齢のほうが多いかもしれませんが、発生件数ですので、働いている人口の多い世代で高い年齢層になるのは仕方ないでしょう。

精神障害に関する事案の労災補償状況

次に、 精神障害の労災補償状況の結果です。

  • 請求件数は2,060件で前年度比240件の増。うち未遂を含む自殺件数は前年度比2件増の202件
  • 支給決定件数は509件で前年度比44件の増。うち未遂を含む自殺の件数は前年度比12件増の88件
  • 業種別では、請求件数は「医療,福祉」が多く、支給決定件数は「製造業」が多い
  • 職種別では、請求件数・支給決定件数ともに「専門的・技術的職業従事者」が多い。
  • 年齢別では、請求件数・支給決定件数ともに「40~49歳」が多い。
  • 時間外労働時間別(1か月平均)支給決定件数は、「20時間未満」が68件で最も多い。
  • 出来事別の支給決定件数は、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」が79件で最も多い。
    • ただし、平成24年以降というくくりで見ると、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」が多くなっています。

こちらのほうが、脳・心臓疾患の倍以上あります。多そうなイメージはあったでしょうか。

支給決定になる率は4分の1くらいです。この認められ難さは、請求が甘いというより認定基準が厳しすぎるのではと思うのですが、どうでしょうか。

医療・福祉の請求が多く、製造業の支給が多いというのはどう解釈するべきか。医療福祉が精神的に追い詰められやすいというのはわかる気がしますが、支給決定に必要な客観的な「業務による強い心理的負荷」は製造業のほうが証明しやすいってところでしょうか。

年齢別で40代が多いというのは、脳心臓疾患との対比で考えると、なるほどという感じです。肉体的な危険性は50代のほうが高いですが、心理的負荷は、ある程度責任もあるけれど最上位層では無い40代のほうが高そうです(とはいっても代表取締役など真の最上位層は労災の対象にはならないはずですが)。

残業が長時間あるわけでもない点も脳心臓疾患と大きく違います。

出来事別について、直近と通算とで回答内容が違っているものが出題されるかというと微妙な感はありますが、余裕があったら注意しておきましょう。

まとめ

労災補償状況の請求件数は約3000件、 支給決定件数は約4分の1で、増加傾向です。

うち、3分の1が脳・心臓疾患で、残りの3分の2が精神疾患です。

脳・心臓疾患は運輸業,郵便業 で多く、50代に多いです。残業が長い場合に件数が多くなる傾向があります。

精神疾患は、請求は「医療,福祉」が多く、支給決定件数は「製造業」が多いです。40代に多いですが、必ずしも残業の長さとは比例しません。

今日は以上となります。ここまでお読み下さいましてありがとうございました。

免責事項 この記事の内容は個人が勉強のために調査した内容を記載したものであり、正確性を保証するものではありません。当記事の内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
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